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【2022年度版】保険加入者が実際に請求した保険!年代別に気を付けておきたい病気を解説

年齢を重ねるとともに病気をしやすくなるということは、広く知られている事実ですが、実際に病気になって保険金を請求した人は、年齢が上がるにつれてどのくらい増えているのか、SOMPOひまわり生命の年齢別保険金請求件数データなどを元に解説します。

2022年に多かった保険金・給付金の請求件数

早速、2022年に多かった保険金・給付金の請求件数の割合を年代別に見ていきます。

図1:年代別の保険金・給付金請求件数割合

年代別の保険金と給付金の請求件数割合を表しています。1位手術給付金。2位入院または疾病給付金。3位がん外来または通院治療給付金。4位死亡保険金。5位入院または災害給付金。6位通院または疾病給付金。7位骨折治療給付金。8位がん入院給付金。

1位:手術給付金が全体の47%

手術を受けた際に受け取れる「手術保険金・疾病手術給付金」の請求件数の割合は、30~60代で50%以上が該当しています。
30代以上の2人に1人は手術を受けて保険金を受け取った経験があります。

2位:入院保険金(疾病)が全体の34%

「入院保険金(疾病)」、つまり病気により入院した際に支払われる保険金に80代以上だと50%が該当しています。また、30代~60代でも約30%の人が保険金を請求しています。
近年は短期化の傾向にある入院ですが、女性の場合は出産に伴う入院も給付対象ですので、20代後半から保険金請求は増加する傾向にあります。

3位:がん外来(通院)治療給付金が全体の4%

「がん入院給付金」が50代~70代で0.5%以上なのに対し、「がん外来治療給付金」は40代~70代が4%以上と高く、多くの人が入院ではなく外来(通院)で給付金を請求していることがわかります。「がん」は、抗がん剤による治療や経過観察のための通院など、術後の通院が多くなる傾向があります。通院によって仕事を休んで収入減につながるケースもあるため、通院の保障に対するニーズは年々高まっています。

4位:死亡保険金が全体の4%

年齢が上がるとともに「死亡保険金」の保険金請求件数の割合が増えます。

5位:入院給付金(災害)が全体の3%

30代~50代は1%台と少ないですが、60代で2.4%、70代で3.4%、80代では6.7%と年齢があがるにつれて、災害による被害を受けやすいと言えます。

6位:通院給付金(疾病)が全体の3%

20代が8.2%、30~40代が4%台、50代が3.4%、60代が2.2%と年代があがるにつれて低下しているため、若い時ほど保険金請求対象に「通院」が含まれている必要性が高いと言えます。

年代ごとに気を付けておきたい病気

年齢・病気別の保険金請求件数割合(図2参照)を見ると、30代を過ぎたころから良性・悪性どちらも含む ポリープ(新生物 ※図2赤色)の保険金請求件数の割合が増えています。
ポリープ(新生物) とは、通常の組織から変化した細胞の集まりのことで、これが悪性の場合、一般的に「がん」と呼ばれます。
このポリープ(新生物)による保険金請求件数は、50代ごろにピークを迎え、70代後半まで他の病気と比べて請求件数が多くなっています。

図2:年齢・病気別の保険金請求件数割合

年齢と病気別の保険金請求件数割合を示しています。年齢は20代から70代。病気は良性のポリープ、循環器系の疾患、消火器系の疾患、精神障害や神経系および感覚器の疾患、その他です。

年齢を重ねるごとに増える病気は、ポリープ(新生物)が顕著ですが、ポリープ(新生物)に次いで多いのが「精神障害、神経系および感覚器の疾患」(※図2青色)です。特に視器(目)に関するものが40歳を過ぎた頃から増加傾向です。
次に保険金請求件数が多い病気は「消化器系の疾患」 (※図2オレンジ色)で、どの年代でも10%前後を締めています。
若い時は虫垂炎、30代~40代にかけては肛門の疾患、40代後半になると胆石と消化器系でも年代によって保険金請求の内容は異なります。そのため、各年代で発生するリスクの高い病気への備えはしておいた方がいいでしょう。
また、女性に意外と多いのが、出産をきっかけとした「ぢ」などの肛門疾患です。ついつい先延ばしにしがちな日帰り手術も、保険で保障されるのなら早めに受けてみようかというきっかけになるかもしれません。

年代別に多い保険金請求の種類

年代別にどのような種類で請求があるのか、図3を参考に見てみます。

図3:年代別・種類別での保険金請求件数

年代別や種類別での保険金請求件数を表しています。年代は20代から70代。保険金請求件数は良性のリープ、子宮のがん、腸のがん、肝臓のがん、気管や気管支および肺のがん、白血病、胃のがん、乳房のがん、その他のがんです。

図3でまず気になる年代が40~50代です。
「良性のポリープ(新生物)」が最も件数が多く、他の年代と比べて圧倒的に多いことがわかります。また、同じ40~50代で注目したいのが「乳房のがん」、「子宮がん」です。
年代が上がるとともに増えるのは「腸のがん」や、「気管・気管支および肺のがん」ですが、どれにも属さない「その他のがん」が加齢とともに圧倒的なペースで増えています。 また、50代までは過半数が「良性のポリープ(新生物)」ですが、60代以降になると「がん」が過半数を超え、70代、80代と年齢を追うごとに「がん」と診断されるケースが増えていくことがわかります。
次に、がんの種類別保険金給付における項目数をみていきます。

図4:がんの種類別保険金給付における項目数

がんの種類別保険金給付における項目数を表しています。がんの種類は子宮のがん、胃のがん、腸のがん、肝臓のがん、乳房のがん、気管や気管支および肺のがん

保険金の給付は一回だけではなく、「手術+入院+通院+死亡」のように複数の項目に分けて支払いを申請するケースもあります。

例えば、図4によると「乳房のがん」は9項目、「子宮のがん」は8項目まで支払った実績が残っています。支払い項目数のトップクラスは女性に関連する病気ですが、次点の7項目は「胃、腸、肝臓、気管・気管支のがん」が多く含まれていますので、がん保険を検討する際は多様な観点から「もしも」に備える必要があると言えます。

最後に「良性のポリープ(新生物)」であっても手術になった場合には保険金の請求対象になる場合が多く、また昨今は短期化傾向にある入院についても日帰り入院から保障される保険に入っておくのが安心ではないでしょうか。 もちろん、「がん」と診断された場合には大きな金額が一時金で受け取れて、さらに手術や入院が保障される「がん」に特化した「がん保険」で備えておけると、万一の場合にも安心です。

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