がんになるまで盲点だった「お金」のリスクと大切さ
がんによる経済的影響はどのようなものだったのでしょうか?
まずは「がん治療には手術や薬代以外にもお金がかかる」ということを、私自身ががんになるまで知らなかったことを反省しています。治療には健康保険や高額医療費制度などが適用されても、ある程度お金が必要なことはなんとなく分かっていました。ただ、自己負担額が想像以上だったうえ、さらに健康保険適用外の治療費も上乗せされて、入院時のベッド代や食事代、30万円もする医療用ウイッグの代金なども加わります。この10年間くらいで自己負担額は約200万円程度かかりました。また、抗がん剤治療の副作用で発症した「糖尿病の治療費」も別途発生しました。当然、がんが発症してからは以前のように働けないので収入は100万円以上減少。トータルでは300万円くらい赤字になっていると思います。
一番大変だったのは夫かもしれないですね。家事や仕事を私の分までやらなければならなくなりましたから。ただ、元々家事を分担していたこともあってか淡々とこなしてくれていたと思います。あと、本当に大変な時は義父母も手伝ってくれました。みんなには今でも感謝しています。
がんによる経済的影響はどのようなものだったのでしょうか?
がんのリスクについてちゃんと向き合って「一時金のもらえる保険に入りなさい!」と言いたいです。治療中はもちろん、経過観察中も含めて心と体の負担を軽減させるためには「お金と生活の不安」を軽くするのはとても効果的だと思います。もし一時金がもらえたら、治療費の負担だけでなくそのお金で趣味を考えるなど、リフレッシュのためにもとても重要なことだと思います。「家族にがんになった人がいないから」「不摂生していないから」といってリスクから目を逸らすのではなく、後悔しないためにも真剣に検討しなさいと言いたいですね。
ライターコメント
がん保険でもらえる給付金額はケースバイケースですが、Aさんの場合は300万円の赤字に対して350万円を受け取れる可能性もあります。まずはどんな保険があるのか、調べるところから始めてみてはいかがでしょうか。