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今のままで大丈夫?” 50代におすすめの生命保険とは?プロが答える最適な選び方

50代は、仕事・家族・健康・お金など、多くの変化が重なる節目の年代です。
子どもの独立が近づいたり、住宅ローンが終盤を迎えたり、親の介護が始まったりと、生活のリズムが大きく変わり、自分自身の体調の変化にも敏感になる時期です。こうした背景から、50代は「備えの質」を整えるために、とても重要なタイミングだといえます。 全国調査でも50代は保険加入率・保険料が高い年代であることが示されています。
だからこそ、見直しによる効果が非常に大きく、家計にも将来にも良い影響を与える可能性があります。
本記事では、データをもとに、50代が無理なく安心できる生命保険の選び方と見直しポイントをわかりやすく解説します。

50代の生命保険加入率と保険料の実態

50代は、仕事・家庭・健康の変化が重なり、保険の必要性を強く意識しやすい年代です。
自分と同年代の加入状況や保険料の水準を知っておくことで、「今の保険が多いのか・不足しているのか」 を見直すきっかけになります。

50代は加入率が高い“保険加入の厚い層”に属する年代

▼50代世帯主の保険加入率

公益財団法人生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯主の年齢別に見た加入率は、60代後半が最も高い水準にありますが、50代の世帯主も加入率が高い層に属しており、多くの家庭が何らかの生命保険に加入している年代であることがわかります。また、50代の単身世帯も、2人以上世帯と比較すると加入率は低めですが40%台後半~50%台後半と、単身世帯の中では比較的高い加入層に属していることがわかります。(表1・2)
この背景には、健康リスク・家計リスク・老後リスクが同時に高まることが考えられます。

(表1)生命保険・個人年金保険の世帯加入率(全生保)(世帯主年齢別) 単位:%
全体 29歳以下 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85~89歳 90歳以上
89.2 69.5 80.3 88.3 86.8 92.7 93.4 94.0 91.4 95.2 89.7 89.0 77.6 63.3 62.5
  • 全生保は民保(かんぽ生命を含む)、簡保、JA、県民共済・生協等を含む
(表2)生命保険・個人年金保険の加入率(全生保)(単身年齢別) 単位:%
全体 29歳以下 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳
45.6 27.8 35.9 34.1 35 49.5 47.4 56.6 57.3 60.4 59.8 59

50代の年間払込保険料は最も高い水準にある

▼2人以上世帯の場合

同調査の「世帯年間払込保険料(全生保)〈世帯主年齢別〉」によると、2024年の世帯主年齢別年間払込保険料は次のとおりです。(表3)

(表3)世帯年間払込保険料(全生保)(世帯主年齢別) 単位:万円
全体 29歳以下 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85~89歳 90歳以上
35.3 32.2 29.8 31.2 37.4 36.8 38.2 40.7 34.3 35.4 34.5 30.8 28.2 25.3 32.6

そして、55~59歳が全世代で最も年間保険料が高く、50~54歳も上位に入る高い水準にあります。

50~54歳:38.2万円
55~59歳:40.7万円(全年代で最高値)

参考までに、月額に換算すると、以下と考えられます。

50~54歳:3.2万円
55~59歳:3.4万円

これは一部に、若い頃の保険をそのまま継続していたり、ライフステージの変化に合わせた調整が行われていないケースがあることも影響しています。
一方で、50代はがん・循環器疾患のリスクが高まり、家計・教育費・配偶者の生活など守るべき対象も多い “保障ニーズの多い年代” でもあります。
そのため、医療・がん・収入保障など複数の備えが重なり、必要な保障が多い結果として保険料が高くなる 側面もあります。

▼単身の場合

単身世帯でも、同調査の2024年の単身年齢別年間払込保険料は次のとおりで、他の年代と比較して高い傾向にあります。

(表4)年間払込保険料(全生保)(単身年齢別) 単位:万円
全体 29歳以下 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳
14.4 14.2 14.4 14.0 13.8 12.1 17.8 16.0 14.2 10.2 16.5 13.4

50~54歳:17.8万円
55~59歳:16.0万円
(表4)

こちらも、月額に換算すると、以下と考えられます。

50~54歳:1.5万円
55~59歳:1.3万円

保険の見直しによって、

  • 不要な特約の整理
  • 保障の重複解消
  • 払込期間の最適化

などを行えば、必要な保障はそのままに、家計に合った適正な保険料に改善できる余地も大きい年代だと考えられます。

50代はなぜ生命保険を見直すべきなのか?

50代は、病気や入院といった健康リスクが高まり始めると同時に、家族構成や家計状況が大きく変化しやすい年代です。
その結果、若い頃に加入した保険が現状に合わなくなり、必要な保障と不要な保障の“ズレ”が生じやすい年代でもあります。
こうした背景から、リスクの増加とライフステージの変化が重なる50代は、保険の見直し効果が大きいタイミングだと言えます。

理由①:病気・入院リスクが急上昇する

厚生労働省「患者調査」によると、50代の入院理由の上位には、精神および行動の障害、循環器系疾患、そして新生物(がん)が並びます。(表5)
特に悪性新生物(がん)は日本人の死因1位であり、40代後半から50代にかけては、それまでに比べて罹患率が上昇し始める傾向にあります。

(表5)推計入院患者数,性・年齢階級(5歳)×傷病分類×病院-一般診療所別
50~54歳 55~59歳
1位 精神及び行動の障害 精神及び行動の障害
2位 新生物<腫瘍> 循環器系の疾患
3位 循環器系の疾患 新生物<腫瘍>

▼医療費は“公的保障ではカバーしきれない部分”が多い

健康保険の高額療養費制度はあるものの、先進医療、通院・交通費、働けない期間の収入減などは公的保障の対象外です。
これらは自己負担額が大きく、保険の有無で家計への影響が大きく変わるポイントです。だからこそ、家計を守るための備えが重要になります。

理由②:家族・家計の状況が大きく変わる

50代は、生活の基盤そのものが変化しやすい年代です。例えば代表的な変化として以下が挙げられます。

  • 子どもの独立が近づく
  • 住宅ローンが終盤に差し掛かる
  • 自分たちの老後の生活費を現実的に考え始める

子どもの成長や家計の状況の変化により、守るべき対象やリスクの内容が変わるため、それに伴って必要な保障額や保障の中身も変化します。
若い頃のままの保険を続けると、「もう必要ない保障に保険料を払い続けている」という状況にも陥りやすく、見直しの重要性が高まります。

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50代に必要な生命保険の種類

50代の保険選びは、これまで続けてきた保障が“今の暮らしや将来に合っているか”を見直し、必要な保障だけを賢く残すことが大切です。ここでは、50代でとくに見直しておきたい4つの保険を、役割や選び方とともに解説します。

①終身保険(死亡保障):“必要最小限”が理にかなう

終身保険は一生涯の死亡保障を提供しますが、50代ではその役割が“家族の生活費を守る大きな死亡保障”から“葬儀費用や相続の調整”へと変わっていくのが一般的です。子どもが独立した後は、遺族の生活費として大きな保障を持ち続ける必要性は低下します。葬儀費用(目安100〜300万円)をまかなえる程度に絞ることで、老後の保険料負担を軽くできるケースもあります。払込は60〜65歳で終える設計にしておくと、退職後に保険料を払う必要がなくなり、家計の負担を軽減しやすくなります。

②医療保険:実際の“治療コスト”へ備える

近年は医療の進歩により入院日数そのものは短くなる一方、手術・抗がん剤・放射線といった治療は通院を中心に長期間続くことが多くなっています。厚労省のデータでも、50代から治療が長引きやすい疾患が増えることが示されています。
そのため医療保険は、「入院日数」よりも、実際の治療にかかる費用をどこまでカバーできるかが重要です。具体的には、手術・放射線・抗がん剤への給付、通院治療の保障、先進医療への備えなどがポイントになります。「更新型」は更新時に保険料が上がる傾向があるため、保険料が変わらない「終身型」を選ぶと長期的な負担を抑えられます。

③がん保険:診断一時金が“最初の壁”を越える

がんは50代から発症率が急増し、治療費だけでなく収入が減るケースも少なくありません。がんと診断された直後は、検査費や治療開始の準備など、まとまった初期費用がかかるため、この“最初の壁”を乗り越えるうえで、診断一時金が支払われるタイプは心強い選択です。また、再発や長期治療に対応できる設計、通院や在宅治療のカバー、先進医療への備えがあると、実際の治療や生活の中で使いやすい保険になります。

④収入保障保険(就業不能):家計の“収入断絶”を防ぐ

50代はまだ働き盛りで、家計は給与収入に強く依存しています。病気やケガで高度障害状態になり働けなくなった場合、もっとも深刻なのは治療費そのものよりも収入が止まることです。収入保障保険は、就業不能時に毎月の生活費を年金形式で受け取れることができる仕組み。教育費や住宅費が残る家庭では、家計の土台を守る“要”になり得ます。必要性は、家計の収入依存度、子どもの独立までの年数、ローン残高、貯蓄余力といった観点で判断します。

家族構成別:50代のちょうどいい保険選び

50代の保険は、家族構成による違いがとても大きいのが特徴です。
どんなリスクに備えるべきかは、独身か、夫婦だけか、子どもがいるかで大きく変わります。
あなたの状況に合わせて、最適な設計を選ぶ参考にしてください。

独身の方

50代の独身は、収入を補う人がいないため、一時的でも働けなくなると生活への影響が大きいという特徴があります。 そのため、備えの中心は 医療・がん保障 になります。

  • 死亡保障は最小限(葬儀費・整理費程度)
  • 医療保険・がん保険は手厚く
  • 働けなくなった場合の収入リスクにも配慮し、必要に応じて公的保障(傷病手当金などでどこまでカバーできるかを確認しておく

→ 「自分の暮らしを安定して続ける」ための、現実的で安心感のある保険設計がポイントです。

夫婦二人

夫婦二人の場合、万一のときにのこされた配偶者の生活を守ることが、50代における生命保険の中心テーマになります。

ただし、それまでの年代に想定していた“大きな死亡保障”は不要で、必要な期間だけ配偶者を支える適度な保障 に整理していくという考え方もあります。

  • 配偶者の数年分の生活費をまかなえる定期保険へスリム化
  • 医療・がんの保障は終身型で安定して確保
  • 大きな死亡保障は縮小して、保険料負担を軽くする

→これからの夫婦の暮らしが無理なく続くように、保障をシンプルで持ちやすい形へ整える時期です。

子どもがいる家庭(教育費が残っている場合)

教育費がまだ必要な家庭では、50代でも死亡保障が重要になります。
遺された家族が教育を続けられるように、必要な期間だけしっかりカバーしておくことが大切です。
共働きの場合でも、どちらかが病気やケガで働けなくなると家計が不安定になるため、収入の穴を補う備えが大切です。

  • 教育費が必要な期間だけ定期保険でカバー
  • 必要保障額を再計算し、死亡保障を過不足なく最適化
  • 医療・がんなどの“治療費リスク”にも備えて、家計のダメージを抑える設計に

→ 教育費が残る時期は、“万一の死亡”と“病気で働けないリスク”の両方に備えることが家計を守ること(家計防衛)のポイントです。

子ども独立後の50代(老後準備に入る前の“プレ退職期”)

子どもが独立し、老後への視線が少しずつ向き始める50代後半は、働いているうちに、退職後も無理なく続けられる保険へ整理しておく時期です。

  • 死亡保障は必要最小限にして身軽に
  • 医療・がん保障を中心に長く続けられるかたちへ
  • 退職後に負担にならない保険料設計に見直す

→ 「いまの収入があるうちに、退職後も安心できるかたちに整える」ことが、50代後半の最適な保険戦略です。

あなたにぴったりの保険商品を診断!

健康状態に不安がある場合は……

ここまで、50代の方向けに、「いまの保障をどう見直すか」を中心にお伝えしてきました。
しかし、見直しを検討するなかで、「持病がある」「最近入院した」「検査値が気になる」 など、通常の保険に入りづらい状況になるケースも少なくありません。
ですが、そんなときでも、保険をあきらめる必要はありません。
健康状態に不安がある方でも検討できる 専用の保険タイプが用意されています。
ここでは、その代表的な例をご紹介します。

引受基準緩和型保険

健康状態に少し不安があっても入りやすいのが「引受基準緩和型保険」です。 通常の保険より告知項目が少なく、持病があっても加入しやすい反面、その分保険料はやや高めに設定されています。
そのため、選ぶ際のポイントは“必要な保障にしぼる”こと。
カバーしたい保障だけを押さえておくことで、無理のない保険料にすることができます。

迷ったら専門家に相談するのが最短の解決策

50代は、これまでの保険・家計・家族構成・健康状態など、「人によって状況が大きく違う年代」です。 そのため、自分一人で最適な保険を選ぼうとすると、どうしても判断が難しい場面が出てきます。 そんなときに頼れるのが“保険の専門家”です。 保険の専門家は、

  • 公的保障(高額療養費・傷病手当金など)
  • すでに加入している保険
  • 家計やライフプラン
  • 健康状態
  • 今後の保険料負担の見通し

といった「あなたの状況」を総合的に確認したうえで、本当に必要な保障だけを残し、不要な部分を整理した設計を提案してくれます。
50代は、“必要と不要の整理”で大きくスッキリしやすい年代。
だからこそ、一度プロに相談することで、ムダなく、安心感のある保険に最短距離で近づくことができます。

真田  雅彦
監修 真田 雅彦(さなだ まさひこ)

経歴:29年にわたるライフカウンセラーとしての経験を通じて、数多くのご家庭の「安心」を形にするお手伝いをしてまいりました。

特に、子育て世代のライフイベントに合わせた緻密なライフプランニングには定評があり、教育資金や住宅ローン、そして老後資金まで、お客様の夢と目標を具体化するサポートを得意としております。

また、将来を見据えた無理のない資産形成のご相談まで、お客様一人ひとりに寄り添った最適なアドバイスを提供いたします。

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